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社内では日々さまざまな文書が作成されています。特にページ数の多い文書の場合、改定を重ねていくうえで、どこが変わったのかを簡単に知ることが重要です。Microsoft Wordには、校正機能が備わっていますが、あくまでも改定の履歴を管理するものです。最終的にコミット(変更の承認)してしまった変更は失われます。実際の業務では、新旧対照表を作成する場合、あるいはPDFで出力したものと比較するような場合も出てきます。実務で役立つ、文書の旧版と新版の比較について解説します。
本セミナーでは、広い範囲での文書の比較ではなく、新旧対照表について絞って話を進行していきます。
Wordの「校閲」メニューで「変更履歴の記録」を有効にすると、その文書の編集の履歴を記録することができます。これは、ファイルを編集している間(1人であっても、多人数で同じファイルを順番に編集する場合でも)は、他のソフトを使わずに記録できる点は便利です。しかし、いったん確定してしまって履歴をなくした場合、あるいは、別々のファイルを自社と取引先で別々に編集をしている場合にはこの機能はうまく機能しません。
また、顧客、取引先、官公庁に提出する場合の添付書類として「新旧対照表」が必要な場合には、手で表を作成する必要があるかもしれません。
導入の実績が多い例として、次の2つの業界を挙げて説明します。
【金融・保険業界】
・官公庁への提出書類に添付する新旧対照表を作成する
・顧客に約款などの変更を示すために新旧対照表を作成する(例:生命保険契約約款変更)
【製薬業界】
・官公庁への提出書類に添付する新旧対照表を作成する(例:医薬品等製造販売変更申請)
他にも、行政機関などは、関係各所に規定などに変更があった際には新旧対照表をつけることが通常でしょう。
新旧対照表のスタイルは使用目的によって変わります。
・1文字単位で修正箇所を示す
・単語単位で修正箇所を示す
・文章単位で修正箇所を示す
その示し方にも、下線で示す、文字色を変えて示す、などがあり、また、「新文書」と「旧文書」の左右の配置や、備考欄に「修正」「削除」などの注意を入れる場合もあります。
このような、様々なスタイルを作成するには、専用のソフトウェアが必要になります。
例えば、企業の法務部門で契約書を比較するために使う場合を考えると、
・文字単位で比較する
・相違のある個所は下線で示すと同時に画面でわかりやすくするために赤い字で表示
・修正のある条項だけを抜き出したい
というニーズに合致する必要があります。
契約書等は文字のみになる場合がほとんどですが、社内規定集、運用ルール集などの文書の場合は、表や図形が多用されます。
このような場合、結果の表示方法、レイアウトなど、考慮しなければならい項目が増えます。また、文字のスタイルも標準、太字、斜体などが変更されたものを「変更」ととらえるのか、ヘッダーやフッターはどうするのかなども考えられるかもしれません。
ここまで、述べてきた様々な課題とその解決方法を「新旧文書 Word版」ではどのように解決できるかをご覧いただきます。
Microsoft Wordだけでなく、Microsoft Excelでも比較を行うことができます。新旧対照表のような比較表を作成でき、セル内の文字の変更だけでなく、行・列の挿入、削除、異動などを検出することができます。
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